1. 人のニューラルネットワークとは

人間は入力をして出力をする

人間には入力と出力があります。ケーキを食べようとする動きで見ると、「ケーキを見る」これが入力です。目で机の上にあるケーキを見ると「ケーキの映像」が人に入力されますね。そして、頭のなかで「あれはケーキだ」とか「いちごがある」とか「美味しそう」といった思考が走ります。そして、「手を伸ばす」という行動に出ます。この最後の行動が人間の出力となります。

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もちろん「いちご嫌い」とか「お腹いっぱい」とかになることもあるし出力が「よだれを出す」になることもありますが、流れは同じで

  1. ケーキの映像が入力される
  2. それに対して処理が行われる。認識とか決断とか
  3. 何かをする(何もしないというのも出力(決断)の一つですね)

となります。さて、この入力ですが何がやってるかというと目がやっています。出力は筋肉ですね。そして処理をしているのは脳という臓器です。面白いことに、目で受け取った映像は電気信号で脳に伝わります。筋肉も電気で動きます。そしてなんと脳みその中も電気でやりとりされているので、人間と言いながらもコンピューターみたいなもんです。(電気といってもナトリウムチャネルなど、化学物質を使うことが多いけど、要は電気です)

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つまり人の脳みそは「電気で受け取った情報を電気で出力している」のです。そうやって考えたらなんだか作れちゃいそうですよね。電気を処理する脳みそを作ればロボットが出来ちゃうわけですから。

脳みそを見てみる

でも、一番難しそうなのは脳みそですね。さぞ、複雑なんでしょうなぁ。その脳みそを顕微鏡で見てみるとこんな感じになっています

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出典: 理化学研究所

色がついていますが、ホントはこんな色じゃありません。見やすくしてあるだけです。この赤いの1つ1つが神経細胞で、緑色のものがその細胞同士のつながりです。
よくある細胞のイメージだと

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出典:torikyo

こんな風にくっついてますが。神経細胞はかなり離れています。で、そのせいで細胞同士のやり取りは基本的にこの細胞同士をつなぐケーブルに頼ってるわけです。ケーブルで他の細胞につながってやりとりしている。これなら何が起きてるかわかりやすいですね。(細かいのは割愛)では、神経細胞1つを見てみましょう。

神経細胞の働き

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これが神経細胞です。(絵が下手でごめんね)。さっきいっぱいつながっていた奴の1つですね。こいつが他の細胞と何をやりとりしてるかなんですが、神経細胞には入力をする樹状突起と出力をするシナプスがあって、入力の電気信号の合計があるレベルを超えたら出力をするという単純なことしかしていません。しかも

  • 入力は複数あるが出力は1つだけ
  • 出力は”する”か”しない”かの2つの状態しかない
  • 出力は入力の合計がある値を超えないとしない

と、ものすごく単純です。こんな感じ

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強い入力と出力が赤色ね。1個じゃ足りなかったけど2個で出力したって感じです。この出力をするのがシナプスってので、他の細胞の入力である樹状突起につながっています。
それがニューラルネットワークと呼ばれています。(ニューロンによるネットワークって意味)

入力とか出力って言ってるのはもちろん電気の話です。グラフで書くとこんな感じです。

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この細胞への入力の合計(細胞内電位と言います)があるレベルを超えたら細胞は興奮してインパルスという出力を1msだけ出力します。そして、そのあとは不応期という「いけるはずなのに反応しない期間」があります。(逆に考えると1つの細胞が出力できるのは1秒に不応期を無視した最大でも1000回ということです。ちなみに軸索を情報が進むスピードは数百m/sと遅く、シナプスが他の細胞に情報を伝えるのにも1mSほどかかります。かなり遅いです。)
そして、この出力が他の細胞につながっているので他の細胞の細胞内電位を上げてその細胞が興奮してまたインパルスを出して、、、とつながっていきます。
ただ、どのレベルで興奮して出してくれるかは細胞によって違います。こんな風にね名称未設定アートワーク-5

ちなみに実際の脳細胞の中には他の細胞の興奮をおさえる奴も居たり、出力の長さが小さいの長いのが居たりひょっとしたら出力がアナログな奴も居るかもしれないという話です。

最初の人間の入力出力の話の図の中にこの神経細胞を入れるとこんな感じになります。

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目の視神経からの入力がニューラルネットワークの細胞たちに入力され、ある細胞は興奮して出力し、ある細胞はしない。細胞の興奮で起きた1msのインパルスは次の細胞に伝わり、興奮したりしなかったり。そうして伝わっていき、腕の筋肉を動かす出力が出て、腕の筋肉まで伝わり腕が動く。

今日のまとめ

  • 人間は入力をして出力をする。細胞同士は電気で情報をやり取りをしている。
  • 脳の中も同じく入力をして出力をする神経細胞がいて、それが沢山つながっている
  • 神経細胞は多入力単一出力
  • 出力はするかしないかの2択で伝わるのが遅い
  • 興奮するレベルは細胞によって違う

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