ARM系CPUを開発するときにはいくつか選択肢があります、ただどれも基本的には有料です。例えばARM純正のMDK-ARMは無料だと32KByteまでしか使えません。 STM32F407の1MBもあるROMのうち殆どが使えないことになります。お金を払って買ってもいいのですが、ライセンスが複雑でAmazonでひょいっと買うことができません。
無料の選択肢
無料で無制限に開発をするには基本的には無料コンパイラであるGNU GCCを使うことになりますが、
これを使うとしても主に2つ選択肢があります
- Eclipseなどで自分で環境構築
- CoIDEを利用する
Eclipseなどを使って自分で構築するとWindowsに限らずMacなどでも開発できるようになります。
ただ、もしあなたがWindowsを持ってるならCoIDEを使うのがいいと思います。
制限のないIDEでCMSISも使うことができますし、デバッグもできてMDK-ARMにかなり近い使い心地です。
それにWindowsのほうがSTMの出してる他の無料ツールも使えますからおすすめです。
それではWindowsにCoIDEを入れてみます。
GNU GCCをいれる
まずコンパイラであるGNU GCCを入れます。 CoIDEの良い所の一つですが、この一般的なコンパイラを利用してくれるので癖が無いです。
https://launchpad.net/gcc-arm-embedded/ここからダウンロードします。画面右側の.exeで終わるインストーラーを選んでダウンロードします。
ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたインストーラーを起動します。起動したらセキュリティに関して聞かれるのでOKしましょう。
起動したらセキュリティに関して聞かれるのでOKしましょう。その次はインストール用の言語を聞かれるのでJapaneseにしてOKします。
するとウィザードが出てきますので「次へ」
ライセンスについて同意できる場合は(しないと進みませんが)「同意する」
次にインストール先を聞かれます。これはこのままでよいです。
次へを押すとインストールが始まります。
完了すると以下の画面になります。
「Add path to environment varialble」はチェックが外れていると思います。
チェックしなくても問題ないのですが、チェックしておいても問題にはならないのでチェックしておきました。どっちでもいいです。
「完了」を押すとインストールが終わります。
次にCoIDEです
CoIDEを入れる
ダウンロードは
http://www.coocox.org/software/coide.php
ここです
この右側のDownloadを押します。
ダウンロードが終わったらダウンロードしたインストーラーを開きましょう。こちらもセキュリティについて聞かれますのでOKしてください。
ちょっとおしゃれなインストーラーが起動します「Next」を押しましょう
どこに入れるのかとショートカットを作るのかを聞かれます。そのままInstallします
インストールは数分で完了します。
完了したらこの画面になります。すぐに起動したい場合はこのチェクを入れたままFinishします。
これでCoIDEが入りましたデスクトップにもIのマークのソフトが新しく入ったと思います。
GCCパスの設定
この段階でGCCがどこにあるのかCoIDEは知らないので設定する必要があります。
CoIDEを起動してください。
こんな画面になると思います。
上にあるProjectのSelect Toolchain Pathを選んでください。
するとディレクトリを選択する画面になります。このBrowseを押します
フォルダー選択になります。
さっきインストールしたGCCの場所を指定すればいいのですが、標準だと
C:\ProgramFiles(x86)\GNU Tools ARM Embeded\バージョン\binとなります
選択したらOKを押して保存します。これで設定は完了です!
次回は早速プロジェクトを作ってプログラムをDiscoveryボードに書き込んでみます。
シリーズへ戻る